新海誠作品のメジャーデビュー第1作目『君の名は。』、日本のみならず海外でも評判が上々ですね☆
映画館サービスデーまで『君の名は。』を我慢し、夏の浪費癖を何とか抑えたい ″かりん″ です。
私はまだ映画を観ていないけれど、これから新海作品を観る人、映画を観てもっと新海誠のことが知りたーい♡と思った人へ向けて、『ダ・ビンチ9月号』の情報を元にお届けしますね。
新海誠『君の名は。』は、今までの新海作品の集大成。全国300館規模のメジャー作品にもかかわらず、従来の新海作品の作家性は薄まっていない、最高傑作と大絶賛!!!
映画『君の名は。』は、東京の都心で暮らす男子高生の瀧、山深い田舎町に住む女子高生の三葉の物語。千年ぶりとなる彗星がくる1か月前から物語がスタート。なんと夢の中で、女子高生の三葉と、男子高生の瀧が入れ替わるという、映画『転校生』を彷彿させるストーリー。会いたいのに会えない二人が心細く震えるとき、切なさが爆発することとなる。
試写会での感想は以下の声が沸き上がったそうだ。
『涙が止まらなかった。』
『背中を押された。』
映画『君の名は。』には、これまでの新海作品を彷彿させるポイントが満載♡
これまでの新海作品と共に、振り返ってみましょう。
彼女と彼女の猫
2000年/同人販売:CD-ROM/4分46秒
全編モノトーンで全編、猫のモノローグ。
僕も、それからたぶん彼女も、
この世界のことを好きなんだと思う。
☆君の名は。との類似点
人間と猫。愛する人とは種が違うという絶対的な障害に対し、猫の「僕」はもどかしく思う。でも、「好き」の気持ちがあればきっと乗り越えていける!そのパワーが、主人公瀧と三葉の内側にあるものに通じる。
切なさを描かせたら日本一ですね、やっぱり。
ほしのこえ
2002年公開/25分
監督、脚本、演出、作画、美術、編集などすべての工程を新海監督が一人で完成させた作品。
西暦2046年を出発点に、宇宙を旅する少女と地上に残された同級生の少年との、超遠距離恋愛を描く。
ねえ、わたしたちは、
宇宙と地上に引き裂かれる恋人みたいだね。
☆君の名は。との類似点
少年と少女の超長距離恋愛ストーリー。携帯を使って恋愛ドラマに必須の『障害』を生み出し、切なさを掻き立てる。三葉と瀧も、携帯を使ってやり取りしているが...?
主人公二人の距離感がポイント❢
雲の向こう、約束の場所
2004年公開/91分
信頼できるスタッフと名優・吉岡秀隆氏と萩原聖人氏をメインに迎えた、新海作品初の長編映画。
日本が南北に分断統治されたもう一つの戦後の世界。現実とよく似た並行世界を描く。空、雲、雪、風、電車、田舎町といった風景描写もスケールアップ。
約束の場所を失くした世界で、
それでも、これから、僕たちは生きはじめる。
☆君の名は。との類似点
世界のためではなく、たったひとりのために約束を守る!
苦く切ないが、立ち向かう強さがある。
秒速5センチメートル
2007年公開/63分
リアル系アニメ。小中学生、高校生、社会人になった主人公の遠野貴樹の姿を、徹底したリアリズムで描く。栃木、種子島、東京などの「まち」の風景も、解像度が急上昇。ことばにならない感情を絵に託す手法が巧みだ。
いつかまた一緒に桜を見ることができると、
私も、彼も、何の迷いもなく、そう思っていた。
☆君の名は。との類似点
大切な人との気持ちが通じ合えた瞬間の、パーフェクトな感触。それがもろくも崩れ去る。寂しさと無力感。瀧と三葉はそれを呪いと感じるか、希望と感じるか?
この作品を初めて観た時の感動は、ずっと忘れられないだろうな...誰もがココロの中に大切にしまっておいた青春の切なさをくすぐる作品でしょうか。
星を追う子ども
2011年公開/116分
田舎町に暮らす女の子が、地下世界アガルタに「行って帰ってくる」物語。良くも悪くもジブリ作品っぽい印象。
わたし。ただ、寂しかったんだ。
☆君の名は。との類似点
どうしても会いたい人がいる。そこにいるかどうかは分からない。何が待ち受けているかは謎だ。でも、わずかでも可能性があるならば、勇気を振り絞って旅に出る。主人公明日菜の勇気は、時空を超えて、瀧と三葉に乗り移った。
言の葉の庭
2013年公開/46分
今までの新海作品の中で一番ヒットした映画。この映画でいくつかの賞も獲得。
現実世界に極上の恋物語を、新宿の公園を主な舞台に年齢差のある男女の揺れ動く心を、時にやさしく、時に力強くうたいあげている。
ドラマには『万葉集』の和歌が取り入れられて、いつの時代も恋心は人の心を揺さぶるもの、そういった普遍的な感情をこの作品でフレッシュな感覚で提示。
主人公は、年上の女性、男子学生、そして雨。
あんたは一生そうやって、
大事なことは絶対に言わないで、
自分は関係ないって顔して
ずっとひとりで生きていくんだ。
☆君の名は。との類似点
新海ワールドの重要な舞台である『新宿』近辺の風景を、現実よりも現実らしく感じられるほどの高解像度で描写。自分の気持ちを言葉にして、相手にはっきりぶつけられる孝雄と由香里の姿は、瀧と三葉にも通じる。
君の名は。で、描かれる新宿の風景に注目しましょう!
新海作品の根幹にあるのは、『ボーイ・ミーツ・ガール』だ。男の子と女の子の声が重なるアクション。このアクションを全面的に展開してみせたのが、『君の名は。』なのではないだろうか。
新海誠を作った14冊。『ここに挙げた本からもらったいろいろなものが、僕の小説世界を支えてくれている。』
1.都市と星/アーサー・C・クラーク著
SFの扉を開いてくれたのは、中高時代に読みあさったアーサー・C・クラークの小説だとか。映画『ほしのこえ』のサブタイトル『The voice of a distant star』は、クラークの『遥かなる地球の歌』(The Song of Distant Earth)からもじったもの。
2.世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド/村上春樹著
高校時代に『ノルウェイの森』以来、村上作品を追いかけているそうです。モノローグのことば遣いにも影響を受けたようですが、何となくわかりますよね。
一番影響を受けた『世界の終わり~』は、東京をベースにした物語と『世界の終わり』という名の理想郷の物語。二つの物語が交錯しながら進んでいく構成。この作品の結末に、価値観をひっくり返されるような衝撃を受け、作家は作品に対してどう責任を負うべきか、ものづくりをする上での姿勢に大きな影響を与えられたそうです。
『世界の終わり~』ワタシも『MY BEST10』に入るほど大好きな作品です☆新海作品と村上作品は、世界観が似ている感じしますもん。
3.ピラミッド帽子よ、さようなら/乙骨淑子著
この作品は新海さんが小学生の時に読んだ児童文学。作中の地下世界、アガルタは『星を追う子ども』で直接引用。新海さんにとって、物語作りの原点だと言える本。
1~3の上記3作品は、『今いる場所から別の場所へ出発していく男の子』というモチーフが共通しているそうです。
4.眠れるラプンツエル/山本文緒著
新海さんは、山本文緒さんの作品も大好きだそうで、その中でも最初に読んだ山本作品が『眠れるラプンツエル』。今でも印象に残っているそうです。
『言の葉の庭』のお酒ばかり飲んでいるダメなヒロイン像は、ラプンツエルのお酒好きでダメなオトナの女性から影響があるかもしれないって。
山本作品、ワタシも一時ハマってすべて読み漁りましたよ~。特に『眠れるラプンツウェル』は何度も読み返したくなるお気に入りの作品でしたね。
新海さんは、どうやら『お酒を飲んでダメになっていくオトナの話が好き』らしい。お酒を飲まざるを得ない人間のダメさ、どうしようもなさに惹かれるんだとか。
おーい、新海さーん、ワタシもお酒好きのダメな人間です❢新海さんの人間のダメな部分に惹かれる気持ちって、分かりますよ。
4.~8までの本は、ダメな大人が出てくる作品です。
ダメな大人、どうしようもない大人を描いた話を読むことで、そういう部分が自分の中にも確かにあるなって感じることができます。もし、現実で『この人ダメだな』と思う大人に出会ったとしても、相手を一方的に断罪するようなことはなくなるんじゃないかと思うんですよ。自分にもダメな部分があるんだから。
大人たちに向けて、大人のダメな部分に向けて作品を届けたいと思っていた。その気持ちは、『言の葉の庭』で一区切りをつけたんですが、またチャレンジしてみたいです。例えば、『黄昏流星群』みたいな中年男女の恋愛ドラマを、いつか作ってみたい。
5.李歐/高村薫著
6.テニスボーイの憂鬱/村上龍著
7.僕のなかの壊れていない部分/白石一文著
8.黄昏流星群/弘兼憲史著
9~10の本では、映像のレイアウト、カット割りをマンガから学んだ。
9.甘い水/松本剛著
10.風の谷のナウシカ/宮崎駿著
11~12では世界の発見を学んだ。
11.Oh!X /ソフトバンクのパソコン雑誌(廃刊)
写真データー処理を中心に、デジタルの世界の考え方を、現実に持ち込むことによって、新しい世界像が見えてくる。デジタルの面白さを教えてくれた雑誌だそうです。
12.ホーキング、宇宙を語る/スティーブン・W・ホーキング著
宇宙論の本を読んでいると、自分たちの生きている宇宙は、どうやら無数にある可能性の一つに過ぎない。別の宇宙では、全く違う人生を生きている自分がいるかもしれない。あり得たかもしれない他の自分、あり得たかもしれない他の人生... という想像力は物語の創造力とも繋がりますね。物語を生み出すヒントを、宇宙論の本を読んでいると拾えるんです。
13.日本近代文学の起源/柄谷行人著
自分の作品で、風景に対する強いこだわりを抱いているのは、この本の影響があるのかなと思います。人の内面と風景を重ねる手法は、たぶんこの本から来ています。
14.くまちゃん/角田光代著
角田作品は全般的にすきだけど、本書は一番繰り返し読んでいる本だそう。本書は『ふられ小説』で、誰かが誰かを好きになっている姿が描かれている。誰もが誰かに片思いをしていて、章が変わるごとに視点人物も変わる。『言の葉の庭』の小説にも、直接的な影響を受けている作品だとか。
新海誠『君の名は。』映画館のサービスデーをチェックして、お得に観よう♪
毎月1日は映画の日。1,100円で『君の名は。』を観よう。
10/1まで上映しているか分からないので、とりあえず9/1を狙おう。
TOHOシネマズのサービスデーはコレ。
□毎週水曜日はレディースデイで、女性のみ1,100円で観れる。
□毎月14日は、TOHOシネマズデイ。誰でも好きな作品を1,100円で観れる。
□毎日20時以降はレイトショー・ナイトショーで、1,300円で観れる。
□夫婦どちらの年齢が50歳以上だと、夫婦揃って2,200円(二人分)で観れる。
イオンシネマ(ワーナーマイカル)
□ハッピーマンデー割引。毎週月曜日は1,100円で観れる。
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□夫婦50割引き。夫婦どちらの年齢が50歳以上だと、夫婦揃って2,200円(二人分)で観れる。
Movix
□サービスデー1日、20日は、1,100円で観れる。
□毎週水曜日はレディースデイで、女性のみ1,100円で観れる。
□夫婦50割引き。夫婦どちらの年齢が50歳以上だと、夫婦揃って2,200円(二人分)で観れる。
□毎日20時以降はレイトショー・ナイトショーで、1,300円で観れる。
大注目の新海誠作品、まだの方はお早めに!!!
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